モーリス・ラヴェル作曲『亡き王女のためのパヴァーヌ』。
逝去した王女の追悼の為の曲だとか、昔スペインの宮廷で小さな王女が踊ったような…とか、とさまざまな憶測が行き交っていますが、ラヴェル自身は 「infante défunte(アンファントゥ・デファントゥ) とte(トゥ)の韻を踏んだだけ」、と。
慎ましさ、謙虚さの中に精緻に音を組み立て、古典的な形式の完璧さの中に閉じ込めた曲をパリ音楽院在学中に書いてしまったわけです。早熟とはちょっと異質なこの稀有な資質は細い線で繋がって、あの『ボレロ』に至ります。
ナビゲーターの中田昌樹さんのレクチャー「フレンチ・クラシックを愉しもう」の第1回が2022年2月19日(土)、第2回が3月12日(土)にアンスティチュ・フランセ九州で行われます。プログラム詳細はこちらから。 https://www.institutfrancais.jp/kyushu/culture/french-classique/
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】モーリス・ラヴェル『亡き王女のためのパヴァーヌ』 ピアノ演奏/渡邊智道
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団