ラヴェル作曲のオペラ『子供と魔法』の台本を書き、ココ・シャネルの寵愛を受けた事でも有名な小説家コレットが語るラヴェル像は「リスのような‥」という、小動物のような形容。「人並みはずれて弱々しい身体と、その上にのった、大きくて美しい頭との不均衡が特徴的で、齧歯(けっし)動物のようにか細い手をきちんと重ね、ちょっと怯えたような目つきであたりを見渡しながら、静かに話を聞いている」と。その繊細さからか、可愛い小さいものへ愛情を傾け、棲家のピアノの上やサロンの棚には、小さな置物が溢れんばかりに、しかし、それは整然と綺麗に配列されて並んでいました。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】モーリス・ラヴェル作曲『ピアノ協奏曲 ト長調』第一楽章 レナード・スラットキン/指揮、フランソワ・デュモン/ピアノ、フランス国立リヨン管弦楽団
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団